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上諏訪温泉しんゆ ~世界が注目したSilk Okaya04~

当時の面影を感じられる産業遺産群②

かつて「Silk Okaya」と世界中から注目された長野県岡谷市には近代化産業遺産が数多く残っています。今回も当時の面影を残す建築物や施設をご紹介します。

㊉(まるじゅう)アートコクーン〈元金上繭倉庫〉

繭倉庫とは原料となる繭を購入してから繰糸までの間、貯蔵する倉庫のこと。明治初期に建てられたといわれ、旧サスダイ中村甫助製糸所が使用していました。白漆喰塗り仕上げの木骨土蔵造り、繭の自然乾燥に適した多窓式の建物は、「Silk Okaya」の象徴となっていました。現在はレコード店になっています。

岡谷蚕糸博物館

製糸業の歴史と精神を伝える資料館。宮坂製糸所を併設し、生糸の生産現場を実際に見ることができます。国内で唯一現存するフランス式繰糸機や諏訪式繰糸機などの機械や3万点を超える製糸関連資料を所蔵、展示。また、旧農林省蚕糸試験場が使用していた多条繰糸機をはじめ、繭乾燥から製糸までの生産機械が残されています。

旧岡谷上水道集水溝

大正中期には、製糸業がさらに隆盛だった岡谷ではさらなる飲料水・工業用水の需要が必要となりました。また、衛生面からも上水道建設の要請が高まり、昭和2年(1927年)に建設された集水溝。国登録有形文化財。※外観のみ見学可能

旧岡谷市役所庁舎

昭和11年(1936年)に全国でも有数の大製糸工場カクキ尾澤製糸を経営した尾澤福太郎が市制施工を記念して寄贈した建築物。鉄筋コンクリート2階建て、延床面積は1,517㎡、瓦葺、タイル張りのモダンな建物で、外壁のスクラッチタイルは高遠で焼かれました。国登録有形文化財。※外観のみ見学可能

旧山上宮坂製糸所事務所・工場棟・再繰工場棟・居宅

山上宮坂製糸所は明治7年(1874年)に創業。座繰り製糸にはじまり、大正~昭和の全盛期と戦後の復興期に中規模製糸工場として日本の製糸業を支えてきました。敷地内には、昭和2年(1927年)に建築された事務所をはじめ、繰糸工場、再繰工場、検査所、屑糸倉庫など生産現場となった一連の工場体系がほぼ残されています。居宅は明治26~27年(1893年~1894年)に建てられたと言われます。※外観のみ見学可能

丸中宮坂製糸所繭倉庫

宮坂製糸所は昭和3年(1928年)に創業し、現在も諏訪式繰糸機を稼働している全国唯一の製糸工場です。岡谷蚕糸博物館の移転開館に合わせて、館内へ移転。製糸業全盛期の糸取の光景を現在でも見ることができます。繭倉庫は移転前の敷地内に現存。現在も繭が保管されています。※外観のみ見学可能

数々の近代遺産が点在する岡谷市。知るほどにこの小さな町が世界から注目されていた理由がわかるのではないでしょうか。ぜひ「Silk Okaya」をテーマに諏訪地方の旅をお楽しみください。

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