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〜信州味噌の秘密 04〜

諏訪地域に残る老舗味噌蔵03

八ヶ岳から流れる諏訪湖に至る清流と、澄んだ空気に恵まれている諏訪地方では、湿気が少なく冷涼な風土を活かした名産品として味噌が作られてきました。今回は、茅野に位置する丸井伊藤商店と、松尾商店をご紹介します。

<丸井伊藤商店>

茅野市宮川に位置する丸井伊藤商店は、100年もの歴史を誇る味噌蔵です。もともと茅野市宮川は、昭和の初期に諏訪湖周辺の繭蔵を移築した珍しい地域で、50坪以上の大型の板倉が数棟集まり、現在も味噌や寒天が作られています。

丸井伊藤商店の最大の特徴は、創業以来100年もの間受け継がれてきた木桶で醸造している点です。木桶そのものや蔵の中に生きている独自の酵母は蔵付酵母と呼ばれ、丸井伊藤商店だけの味わい深い風味を醸し出します。昔ながらの手作り信州味噌は好評で、信州味噌の他、塩分控えめ味噌、吟醸味噌、信州そば味噌、十割麹味噌、発芽玄米味噌、長期熟成味噌などもラインアップ。合成着色料、保存料、調味料を一切使わず天然味噌だけで三度漬けした味噌漬は多くのファンに愛されています。また、味噌漬けや味噌づくりキットなども販売されています。

併設されている「発酵パーク」は味噌蔵の工場見学や味噌づくり体験(要予約)が楽しめる体験型製造直売所です。工場体験では、味噌の種類や製造方法等を案内人が説明してくれるだけでなく、天然蔵にある木樽に直接触れるなど貴重な体験ができます。直売所では、信州味噌や味噌製品をはじめとする発酵食品、発酵スイーツを販売。「麹カフェ醸し丸」では、昭和4年(1929年)建築の古民家(一部は昭和後期に増築)でティータイムもおすすめです。

<松尾商店>

八ヶ岳の麓、茅野市米沢に位置する松尾商店は、明治38年(1905年)創業の老舗漬物店です。昔ながらの手仕事による伝統製法にこだわった野沢菜漬や味噌を販売しています。漬物には、ミネラル豊富な地下水、瀬戸内海の海水塩など国産の塩、厳選した国内産野沢菜や茅野市や原村といった八ヶ岳山麓で獲れたセロリーを使用。防腐剤・着色料・酸味料・甘味料など使用しておらず、後味すっきりで食材の美味しさを素直に感じられる味わいは人気を集めています。味噌はいずれも木樽仕込みで、菌を均一に発酵させるために天地返しを行うことで味や風味に深みが増す、天地返し味噌もあります。

本店は蓼科ビーナスライン沿いにありますが、諏訪湖畔にもヨットハーバー店があり、いずれも古民家風の雰囲気の良いお店で、のんびりとお買い物が楽しめます。諏訪地方には、多くの味噌蔵が点在しています。諏訪にお越しの際は味噌蔵に立ち寄って、本場の信州味噌を探してみるのもよいでしょう。

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