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上諏訪温泉しんゆ ~ジビエの先駆け「信州ジビエ」02~

諏訪地方に伝わるジビエ文化

全国に先駆けて「信州ジビエ」をブランド化し、日本のジビエ文化を牽引してきた長野県。その中でも、諏訪地方は古来より狩猟によって鹿肉が食べられてきました。八ヶ岳山麓では、縄文時代にどんぐりの粉と鹿肉を混ぜて食べていた痕跡も発見されています。また、仏教の伝来により、殺生や食肉が忌み嫌われていた時代にも、諏訪地方では狩猟と肉食の文化が育まれてきました。

信濃國一之宮、諏訪大社は、日本でもっとも古い神社の一つであり、全国に分布する諏訪神社の総本社です。そして御祭神・建御名方神は、農業・狩猟・航海・勝負の守り神として信仰されてきました。狩猟神としての歴史は明らかにされていませんが、「諏訪の勘文(かんもん)」は、猟師だけでなく狩りをするものは武士、将軍までが唱えたといわれます。

「諏訪の勘文」
業盡有情 前世の因縁で宿業の尽きた生き物は
雖放不生 放ってやっても長くは生きられない定めにある
故宿人身 したがって人間の身に入って死んでこそ
同證佛果 人と同化して成仏することができる

これは、「慈悲と殺生は両立する」というお諏訪様の説であり、この説が書かれた狩猟の免罪符「鹿食免(かじきめん)」が発行されてきました。そのため、殺生は罪悪として狩猟を忌み嫌う時代にも、「鹿食免」を諏訪大社から授かったものは狩猟をし、「鹿食箸」を使って鹿肉を食べることが許されました。

毎年4月15日、諏訪大社の上社前宮で行われる「御頭祭(おんとうさい)」は、古くは3月の酉の日に行われていたもので、当時は75頭分の鹿の頭が献じられていたといわれます。また、各地から大勢の人が集まり盛大に直会(祭の後に神さまに供えた御神酒や神饌を祭に関わった者たちでいただくこと)が行われていました。

このように諏訪地方の人々にとって、鹿やイノシシの肉は、狩猟期に食卓にのぼる身近な食材だったことがわかります。現在も郷土食として、人々の生活に根付いており、家庭だけでなく、居酒屋、レストラン、ホテルといった数多くの飲食店で提供されています。

特に、鹿肉は、処理牛や豚などと比較してタンパク質が多く、低脂肪、ミネラルも豊富に含まれており、鉄分は牛肉の2倍近く、豚肉・鶏肉の5倍以上、カルシウムも牛肉・豚肉の2倍以上も含まれる優秀な食材です。臭みなどを心配する人も多いですが、適切に調理された鹿肉は牛肉のヒレ肉などに近い食感で、噛むほどに旨味が溢れ絶品。ステーキや煮込み料理など、さまざまな料理で味わえます。

諏訪大社で「鹿食免」を授かったり、縄文遺跡を訪ねたり、ジビエ料理を味わったり・・・奥の深い諏訪地方のジビエ文化をぜひお楽しみください。

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