岡谷市のイルフ童画館では、19世紀~20世紀初頭の英国で活躍し、
現代へとつながる絵本の歴史を築いたウォルター・クレインら
同国の画家3人の絵本が14冊展示されています。
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=28676
いずれもおよそ1世紀の時を経た貴重な絵本で、
石版や木版画で印刷した作品もございます。
ランドルフ・コールデコット(1846~86年、チェスター出身)の
「オークボール氏のフィレンツェでの一冬」、
ケイト・グリーンナウェイ(1846~1901年、ロンドン出身)の「ハメルンの笛吹き」、
ウォルター・クレイン(1845~1915年、リバプール出身)の「シンデレラ」
などが展示されていて、どの絵本も保存状態が良く、
約100年の時間経過を感じさせないほど色鮮やかで、デザインや装丁など、
さまざまな角度から絵本の歴史を垣間見ることができるそうです。
3作家は、絵本の礎を築き、その作品が後の時代に手本とされた歴史的な存在で、
豊かな物語性と高い装飾性を持つ「絵本のための絵」を描き、
絵本の芸術的な価値を高めることに貢献しました。
絵本界で最も権威がある米国の「コールデコット賞」や、
英国図書館協会の「グリーンナウェイ賞」は、
これら2人の功績を顕彰してその名を冠して創設されたもので、
現在も一流絵本作家の登竜門となっています。
センダックなど後の世に続く数多くの絵本作家に影響を与えた3作家の作品を
ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?
・開催期間 :2013年6月25日(火)まで
・開館時間 :午前9時~午後6時(木曜休館)
・入館料 :一般800円 中高生400円 小学生200円
・お問い合わせ :イルフ童画館 TEL 0266-24-3319
吉本 順子